やりたいことがない人

人生

やりたいことが見つからない理由



先日、ある女性に
「やりたいことってある?」と聞かれました。

私は「ある」と答えました。

彼女はやりたいことがないそうです。

「子育て楽しそうに見えるよ」
と言うと、

「そうだけど、子育て以外でないな〜と思って。
自分の子供に『やりたいことをやって欲しい』と思ってるのに私自身がやりたいことがない」

と言っていました。

私は、私のやりたいことを具体的に伝えました。

「今は車の運転をすることが楽しいから運転がやりたいこと」

「ベビーシッターでザリガニ釣りもやりたいこと」

「料理することや植物が育つのを眺めることも楽しいからやりたいこと」


彼女は思っていた答えと違ったようで、笑ってくれていました。



やりたいこと探しってよく考えたらなんなんだろう。
私は探している時点で見つからないんじゃないかと思うんです。

それと、「やりたいこと」をなんだか素敵なものと捉えすぎな気もします。

「やりたいことをしよう!」

「やりたいことで稼ごう!」

「人生はやりたいことがあった方がいい!」

と聞くと、
何か「やりたいこと」というのは、人生を彩ってくれて、
なんならそれでお金だったり名声だったり何かしら手にできるようなイメージがありますよね。


結果にならなくちゃやる意味がないと思っていたり、
社会から市民権を得ている「何か」でないと取り組めなかったり。
これだったら私でもできるかな、という安心がないとできなかったり。


そうやって思考でぐるぐる考えて答えを出そうとしている時点でやりたいことじゃないと思う(笑)


そんな私も「やりたいこと」探しに必死でした。

歌やダンスで活動している人や毎日絵を描いて活躍している人を見ては、
「すごいな。羨ましいな。」と思いながらも、
「私はそこまで情熱を持って突き進める意欲はない」と感じていました。


CMプランナーになろうとしてコピーライター養成講座に通ったり
グラフィックの学校に通ってデザイナーになろうとしたり
画家の先生からデッサンを習って、絵を生業としていこう思ったり
数秘術や四柱推命を学んでみたり
料理の仕事に応募したり
造園会社でアルバイトしてみたり

とにかく色々やりながら探しました。

確かに手をつけたものは全部やってみたいからやってみたことです。
全部楽しかったです。でも今でもそれを職業にしているかと言ったら違います。

ですが、これらのことは、今の私に結びつくために必要な要素ではありました。
このようにやりたいこと探しというのは、自分を知るためのツールなのかもしれません。

やりたいことの視点を変えてみる


本当にやりたいことというのは、〇〇と名称がついているものではなく、誰に認められなくても好きで続けてしまうことだと思います。
私にとってのそれはこんなことです。


大好きなと一緒に過ごすこと
職場の仲間と小話をすること(今はどこにも所属していないからちょっと寂しい)
料理、掃除、洗濯
植物のお世話
犬を愛でる
姪っ子と戯れる
コーヒーを飲んで友と語らう


たくさん出てきます。


こんなにたくさん楽しいことがあるなら、
人に言えるやりたいことなんてなくても
使命とか天命とかなくても
世の中に何かを残さなくても
十分幸せに生きられる気がします。

やりたいこと探しよりもやるべきこと



私は「やりたいことをすればこのつまらない人生から抜け出せる」と思っていました。


人生の不満や今の自分を肯定できないことを「やりたいことがない」せいにして、無理矢理やりたいことを探していました。でもそんなマインドでやりたいことを見つけたとしても、それは自分を正当化するための何かです。素直にやりたいことではないから続かないし発展しません。



そこで私は考えました。
やりたいことを探すのではなく、「どうありたいか」を考えてみてはどうだろう? と。


朗らかに暮らしたいなら、ストレスのない職場や人間関係を選ぶ。
サラリーマンが嫌ならフリーランスになったり事業を考えたりする。アルバイトでもいいです

一軒家で伸び伸び暮らしたいなら、どんな仕事でもいいからお金を稼いで物件を探す。
自分の本音を表現したいならブログを書いたり、SNSで発信したりする。何か作品を作るのもいいですね。
楽しく仕事がしたいなら、できるだけ興味のある仕事をして生活する。


などなど。
このあり方って名称はついていないし、職業でもないけれど、自分にとても素直な生き方です。



やりたいことがないと悩むのは、手っ取り早く自分を肯定できる魔法はないかしらと悩むようなものです。
そんなものがなくても自分を認めることはできます。今の自分の良いところも悪いところも認めて、自分から今を楽しむぞ、と意識するんです。
やりたいことを探す前に、目の前の日常を楽しもうとすれば自然と興味を引くものが出てくると思います。


それこそザリガニ釣りとか料理とか。
これらのことを仕事にしたっていいですよね。


今形になっているものを追うのではなく、純粋にふとやってみたいことに手当たり次第に手をつけていけばいいと思います。


そして、なんでも「飽き」は来ます。どんなに好きなことでも飽きます。つまらなくなることだってある。
そしたらまた別のことをして離れてみればいいんです。「やりたいこと」は何個あってもいいし、変化してもいいんです。形を変えたり何かを加えたり、減らしたりしながら進んでいく方が自然です。

やりたいことがなくても幸せであれる



冒頭の話に戻りますが、やりたいことがないと言っていた彼女は幸せそうです。
子育てに悩んだり、毎日食事を作ったり、大変なことを乗り越えながら自分の人生をしっかりと創造しています。


一番悲しいのは、自分の人生に責任を持てないことです。
やりたいこと探しに気を取られて、毎日に幸せを感じられずに過ごしているのならそれはとても残念なことです。


正直、やりたいことがあってもなくてもどっちでもいいと思います。
大事なことは自分が健やかで笑っていることです。



それでは今日はこの辺で。

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