抱えている感情によって出来事が引き起こされる

感情

みなさんこんにちは。
桜もだいぶ散り新緑が眩しい今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?

さて本日は「感情」と「出来事」の関係について書きます。

嫌な出来事があった時、嫌な気分になりますよね。
例えば、上司に怒られて悲しい気分になったり、友人にドタキャンされて惨めな気持ちになったり。こんな風に、

「出来事」→「感情」

という因果関係が成り立っていると思いますよね。でも実はこれ、逆なんです。

もともと持っている感情が出来事を引き起こす

そうなんです。出来事が起きて感情が発生するわけではないのです。もともと持っている感情によって出来事が引き起こされます。

「感情」→「出来事」


の順番に因果関係が成り立っているのです。
「えー!そんなわけないじゃん!私がこんな気分になったのはあの人やあの状況のせいだよ!」と思いたくなる気持ち、わかります。もちろん自分の感情は認めつつ、出来事が感情を呼び起こしているわけではない理由を説明させてください。

例えば、「上司に怒られた」という事実があります。この事実に対して、

「自分のやっていることを否定された。すごく悲しい」と捉える人もいれば、
「しっかり指摘してくれて良かった!言われないとわからなかったから、次から気をつけよう。」
と捉える人もいます。さらには、
「そんなに怒ることかな? てかすごい顔真っ赤だな、
男梅みたい…あ、やば今笑ったらダメだ。笑うな笑うな笑うな!…ップ。」
とそもそも怒られても何も感じない人もいるのです。


そうなんです。事実は一つでも、捉え方は人それぞれ。成長の機会だと思う人もいれば、面白い場面に遭遇したと感じる人もいて、そして悲しいと捉える人もいます。


このことからもわかることは、出来事が感情を引き起こすのはそれはそうなのですが、どんな感情を引き起こすかは自分が普段から抱えている感情によります。出来事は一つでも、捉え方とそれによって反応する感情は人それぞれなのです。


なので、あなたがもし上司に怒られて「悲しい」と感じたならば、あなたは「悲しみ」を普段から抱えている人ということになります。

抑圧されている感情

怒りたくて怒ってるんじゃない!と言う人がいますが、嘘です。だって本当に怒りたい欲求がない人は怒らないですから。怒りたいから怒れる正当な理由を目ざとく見つけて怒りを発散しているんです。これはその人が抑圧された「怒り」を抱えているから起こる現象です。

そしてこの抑圧された感情は大体無自覚です。普段は抑圧という蓋でしっかり押さえているので、四六時中感情が放出されることはありません。


いわゆる負の感情(怒り、悲しみ、みじめさ、妬み、無価値観など)ほど人は自分から遠ざけたくなります。その感情を持ちながら日常生活を送るのはしんどいですからね。
だけど、実際に自分が抱いている感情なので無にはできません。どうするかというと、一旦感情に蓋をして意識に上がってこないようにするのです。奥底に沈められた感情はやがて忘れ去られ無意識の領域に追いやられます。

だけど無くなったわけではないので、奥底に押し込められた感情は何かのきっかけで一気に表に表現されます。

例えば、気候の変化で体調が崩れた時や、仕事や家庭でストレスがかかったときに蓋の力が弱くなり、それこそ上司から一言注意されたことがきっかけで感情が溢れ出るのです。
どうして私はいつも嫌なことが起こるんだろう…と思うのであれば、消化されていない負の感情を押し込めているということなのです。

感情は認めてもらえるまで表現を続ける

自覚できない領域に押し込められた感情は、あなたに気づいて欲しくて出来事を引き寄せます。抱いている感情は、あなたが認めるまで同じことを繰り返し引き起こします。いつも嫌な出来事が向こうからやってくると感じる人は、その時の自分が抱く感情に注目してみてください。

嫌な出来事というのは、押し込められた感情があなたに知らせにきているのです。「あなた、こんな感情をずっと握りしめているんですよ」と。

感情の原因を丁寧に見ていく

あなたが「怒り」を味わっているのだとしたら、「私は何に対して怒りを感じているのだろう…」と考えてみてください。それが、抱いている感情に光を当てることになります。そうすると、怒りを感じた理由が見えてきます。


例えば、約束の時間になっても友達が現れず遅刻してきたとします。理由は寝坊です。その時あなたは「怒り」を感じています。

→この時に「怒り」の感情が沸いた理由を見ていきましょう。
・自分の時間が無駄になることが許せなかった
・友達が時間にだらしない人だと思わずがっかりした
・自分をてきとうに扱われているようで悲しかった

などなど色々と理由が出てくると思います。

→さらにそれぞれの理由についてより丁寧に見ていきます。
「自分をてきとうに扱われているようで悲しかった」だとしたら、「自分はてきとうに扱われるような、大事にされない存在なんだ」とどこかで思っているのかもしれません。

→さらにそう思ってしまったのはなぜか考えます。
「私は大事にされない存在」、普段からこの感情を抱えて生きています。なぜそう思ってしまうのか?
過去に傷つけられた経験を思い出すかもしれません。仲の良かったお友達が他のグループへ心変わりしてしまったとか、楽しみにしていた家族との旅行が親の都合でなくなってしまったとか。

そんな体験を小さな頃からたくさんするうちに、「私って価値がないのかも、蔑ろにされる人間なのかも」という間違った思い込みが出来上がってしまったのかもしれません。この思い込みが備わっていると、抱える感情は「虚しさ」や「悲しさ」ですよね。


ここまで原因が見えてきたら、8割は解決しています。感情は気づいてもらえたら落ち着きます。そして残りの2割を見ていきましょう。何をするかというと、思い込みを緩めて感情を癒すことをしていくのです。

思い込みを緩めて感情を癒す

「思い込みを緩める」というのは、起こりうるあらゆる可能性を想像してみるということです。過去に起きた悲しい出来事を例に出して見てみましょう。

「仲の良かったお友達が他のグループに行ってしまった」

この時、「友達が去っていったということは、自分には価値がないんだ」と思考したとします。この思考意外に他のあらゆる可能性を考えてみるのです。例えば、

「彼女が離れたということは私は他の友達を作る良い機会だ」
「私のことが嫌になったわけでもなく、今の彼女にはあのグループが必要だったのかもしれない」
「このまま二人でいてもお互いに成長できないのかもしれない」
「私にも彼女の立場になる可能性がある」

など、あらゆる思考のバリエーションを考えます。そしてそれは、あなたにとって前向きな考え方であることが望ましいです。仮に、もっとネガティブな思考が出てきても問題ありません。重要なことはどんな考え方をしたって、あなたの価値は変わらず出来事とは何も関係がないのですから。


さて、そうやって思考を緩めていくと、抱えている感情に変化が起きます。「悲しみ」の他に「安心」や「勇気」、「親しみ」などの感情を味わうかもしれません。そこまで行かずとも、悲しみの量は少し減っていることでしょう。


もちろん、それでも悲しかったあの時の気持ちはあなたにとって紛れもなく真実です。それを否定するつもりはありません。その思いはそのまま受け止めてあげてください。そして違う角度から見た真実もある、ということを知っておいて欲しいと思います。思考の選択肢を増やすだけで、抱える感情は変わってきます。どちらの思考を選択してもかまいません。

でもあなたのこの先の人生にとって、どういった考え方をしたら楽しく幸せであれるかは真剣に考えてみてください。


このようなちょっとめんどくさいエクササイズではありますが、嫌な気分になった時に試して欲しいと思います。めんどくさいけど、幸せに生きれるエクササイズです。


何か出来事が起きた時、自分の感情に意識を向けてください。「私は今〇〇(感情)を感じている」と心の中でつぶやいてみてください。感情に光を当てましょう。そして、「どうしてこんな気分になったのかな?」と原因である出来事とそれに対するあなたの思考を丁寧に見ていきましょう。これはあなたが人生をより良くさせるためのエクササイズです。そう考えると、嫌な感情がやってきても少し楽しみも感じることでしょう。


YouTubeでもお話しています。観てみてください^^


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