私は仕事をする上で心がけていることがあります。
それは、大変な時こそお礼を言う習慣です。
イラストのお仕事の依頼でかなりタイトな納期を言われたとき
イラスト納品日前日にも関わらずイラストの修正がたくさん入ったとき
イラスト単価が激安なのに大量にめんどくさい依頼が入ったとき
反射的にイラッとします。
ですが、このイラッとした自分に気がついたら、次にやることは「お礼」です。
「成長の機会を与えていただき、ありがとうございます!!」
と、とにかくお礼を唱えます。
良い人になりたいからとか、頑張ってる自分が好きだからとかそんな理由ではないです。
「辛…」と感じる仕事が来た時ほどこのお礼を唱えることで、作業が進むことに気がついたからです。
それで、この辛さを乗り越えた先に本当に自分の技術や効率が上がることを実感しています。すると、次また同じような辛そうな仕事が来た時に、前回よりも辛くないしだいぶ楽にこなせるようになるのです。
私がこの習慣を身につけたのは、5年前から始めたベビーシッターのお仕事がきっかけでした。
やり始めた時は、2時間子供を見るだけでも辛くて、毎回辞めたいと思っていました。そんなある時、あまりにもごっこ遊びが辛すぎて覚醒したのです。
その日は6歳の男の子のシッターをやる日でした。その男の子は戦隊モノのバトルごっこが大好き。武器(おもちゃ)を渡され、それぞれ戦い合うのです。
「なんとかビーム!!」
「サイバーフラーッシュ!!」
「メタル×○!※<=?∃…」
よくわからない攻撃の名前を叫び、走り回り、飛んで逃げて、硬いプラスチックの武器で打たれるという…
そんなバトルごっこはキャラを変え、設定を変え、永遠と続きます。
…気がついたら7時間経っていました。
私は最後の方はもう頭がおかしくなり、使ったこともない大阪弁で喋っていました。そしてそれに大ハマりしたボーイが爆笑しながらさらにごっこ遊びに熱が入ってしまうという事態に。
その時、私の中の何かが振り切れました。ごっこ遊びからは逃げることなんかできないんだって。そして…
「神様、このような試練を与えてくださり、魂の成長の機会を与えてくださりありがとうございます」
と、心の中で唱えていました。
辛さの境地に至った時に出てきた言葉です。
この言葉を心の中で唱えた時、不思議とちょっと楽になる感覚がありました。その日はやつれきり、ボロボロの状態で家路に着いたのですが、私にとってこの出来事は強く心に残りました。
この頃から私は苦しいなと思う時ほど、まずお礼を心の中で唱える習慣がつきました。
不思議なのですが、このようにまず感謝から入ると仕事がとてもしやすくなるのです。で、私はベビーシッターのお仕事の売り上げをどんどん伸ばしていくと同時に仕事で楽しい時間が増え、苦しい時間が減りました。
仕事なんて本当に無理だったら断ればいいだけの話です。お金は稼げなくなるけど、体壊してまでやることではないし。現にベビーシッターをやる前までの私は無理してまで仕事なんかしないという考えで生きていました。
でも、ベビーシッターのお仕事に出会い、子供相手だとそんなこと言ってる場合じゃないことに気付かされました。逆にいえば今までの仕事で一番辛い仕事がベビーシッターだったから覚醒できたのかもしれません。
仕事だけに限らず、言えることは、自分の人生にやって来きたものに対して一旦、お礼を言うスタンスでいるとその後の人生が良い方へ拓けていくということです。だいぶ生きやすくなります。
みなさんもお試しあれ。
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