恨みを生まない方法

感情

本日は「恨み」の感情についてお話ししたいと思います!
久しぶりの感情シリーズです。

恨みとは

恨みというのは、相手から酷いことをされたと感じたり、相手に人としての尊厳を傷つけられたと感じたときにジワジワと沸き起こる「許せない」という気持ちです。


「信じていたのに」とか、「なんで自分がこんな酷い目に」と言ったように、自分の予想外のことが身に降りかかったときに湧き起こる感情です。


「憎しみ」と似ていますが、私は「憎しみ」は現在に対する感情で、「恨み」は過去に対する感情だと思っています。

恨みと怒りの違い

怒りと違うところは、怒りはその場で発生する感情です。恨みは時間を置いて沸き起こる感情です。
怒りが出た時点で、相手に対して自分を大事にするための何かしらの行動を取れていたら恨みにはなりません。


怒りが出たとき、相手との関係を崩したくなくて怒りを抑えて我慢します。だけどその我慢は「相手との関係を崩さない」ための我慢なので、相手から関係を終わらせられると溜めてきた怒りが行き場を失い、恨みになります。

会社をクビになったり、恋人に去られたり、友達に無下にされたり、そんなときに自分は頑張ってきたのに!!と裏切られた気持ちになり、恨みを持つようになるのです。

なぜ怒りを我慢してしまうのか

そもそも、なぜ相手に対して怒りを我慢してしまうのか。
嫌なら嫌だと言えばいいし、嫌なら離れればいいのですが、そうできないから我慢をするんですよね。
それは「失いたくない関係」だからですよね。
でも、その我慢は相手を思うための我慢ではありません。
この相手がいなくなったら自分が困る、という不安をベースにした依存心からの我慢です。

「見捨てられたら自分一人では生きていけない(恐れ)」

「こんなに大好きになれる人(条件の良い人、会社)はもう他には出てこないと思う(執着)」

「愛されていないなんて認めたくない(自尊心の保護)」



そんな不安があるから、納得がいかないことや理不尽な扱いも我慢して関係を続けてしまうのではないでしょうか。
この人に認められなかったら、愛されなかったら、私は存在意義を失ってしまう、と信じているのです。これは自分の命の責任を他人任せにしている状態です。


このような場合、相手の心変わりで関係を切られたとき、
今までの我慢が堰を切ったように溢れ出し恨みつらみが募っていくのです。
相手に自分を委ねているので、

「私の命をなんだと思っているんだろう」と言う激しい失望とやがて深い憎しみを引き起こします。
そしてそれは恨みという強い感情に変化していきます。

恨みとは、相手に過剰に依存した結果に訪れます。

我慢の原因

我慢の原因はそもそもの自分の在り方が間違っているのです。
自分を認められない人は外の世界に自分を認めてもらおうとします。

だから、相手の愛情次第で情緒不安定になるのです。


「自分を愛して欲しい」
「自分を認めて欲しい」

この欲求があるから愛されるために我慢をする。認められるために好きでもないことをする。
これでは自分から人を愛することはもちろんのこと、自分の人生を歩むことなど到底できません。


次のトピックで解決策を見ていきます。

恨みを持つ前にやるべきこと

恨みを持つ前にやるべきことは二つあります。
「他人からの愛や承認を捨てる勇気」と「相手の選択を尊重する」ということです。



相手の態度に傷ついたなら、それがあなたの素直な感覚です。相手といたら傷つくのです。
相手の言動に納得していない、相手の人格を信頼できない、それがあなたの素直な感覚です。



不安を選択するとは、
本当に愛されていない現実を知ることになるかもしれません。


恐いし、認めたくないですよね。
だからこそ現実と向き合うんです。


認めてもらえなくてもいい。
愛されてなくてもいい。
必要とされていないならそれでいいんです。



相手の考えは相手にしかわかりません。
相手が自分をどう思うかは相手の自由です。


嫌だからといって、相手が変わってくれることはありません。その人の気持ちはその人にしか扱えないのです。
愛さないのも、クビにするのも相手の自由です。その選択に抵抗して恨んでも意味がないのです。


辛いと思います。でも私たちは相手を肯定することしかできません。

自分を愛していないような相手の態度を肯定します。
「それがあなたのしたいことなんですね。わかりました。」と認めます。
その上で、自分が無理なら身を引けばいいと思います。



我慢せずに生きると言うことは、愛や承認を大事な人や大事な仕事に求めることを止める生き方です。愛や承認を捨てにいってください。騙されてもいいし、損な役回りを引き受けたっていいんです。思う存分相手に都合よく使われていたとしても自分が幸せならそれでいいんです。でも、相手のことを信頼できなくなったらもうお終いにしてください。自分の相手に対する思いだけが真実だと思います。


相手にすがるよりも、自分の人生を自分の力で作っていくことに意識を向けてください。誰かに幸せにしてもらうことはできないけど、あなたが自分を幸せにすることは今すぐにでもできます。そして誰かを愛することもできるのです。自分はどうしたいのか、どうありたいのか。相手をコントロールすることを諦めて自分ができることだけに意識を向けましょう。


これが、恨みを持たない生き方です。

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