わかりやすい「悪」に踊らされない

人生

「毒親」って言葉がありますよね。
至る所で目にする耳にするフレーズです。

「私の母は毒親で私は幼い頃から否定され続けてきました…」

悩み相談とか聞いてると、このようなことを言う人が多い。
人生がうまくいかなくて辛いのは毒親のせいだと。


私はそれがなんか引っかかっていました。
それで、毒親について改めて調べてみると…


大半の親は毒親(笑)!


もちろん程度に差はあります。
本当に命に関わる暴力とかで地獄みたいな思いをした人もいると思います。
そうゆうケースは毒とかのレベルじゃないですよね。

そういう例外を除けば大体の親は毒親です。
みんなある程度辛い思いをしながら育ってます。

そして、成人したのならそんな毒親の元からはさっさと逃げればいいのだし
メンタルに不調をきたしているのなら、カウンセリングや瞑想、運動、本を読むなど、
自分でできることをして乗り越えていくしかありません。
親のせいにして苦しさから抜け出せるのなら、いくらでもやればいいと思いますが、
そんなことをしても苦しい気持ちは無くならないですよね。

自分なりに調べて親が毒親だったと、でもその後
「……で?」って感じになると思うんです。

親にこんなふうに扱われてきたから私はこういう思考の癖があるんだな。
じゃあ、この癖とどうやって向き合っていこうかな。と対策を打つ上で
毒親というものについて調べるならまだしも、

毒親のせいで人生が苦しい!と不平不満の人生を送ることって不毛です。
毒親のせいにしたところで自分の人生が良くなることは100%ない。


それと、奇跡的に毒親の定義に入らなくても、
毒親ではない親に育てられた子供が病むケースは全然ある。


わかりやすく「自分の親は毒親だ」と思えれば、
精神の不調を毒親のせいにして自分の人生の責任逃れができます。

逆に「うちの親はやばいから自分でなんとかしよう」
と、思うことができて自立した強い子供に仕上がるケースだってある。


わかりやすく「毒親」であることはまだマシなんだと思います。
うちの親はやばいって自分自身が認識できるのだから。


それよりも苦しいのは、一見まともな親で、家族円満に見える家庭なのに
子供は生命力を失っているケースだと思う。わかりやすく酷いことをされてもいない。
むしろ教育熱心だ。経済的にも恵まれている。親もできた人で優しいと思う。
そんな親の元に生まれたのに、病んでしまったら親のせいにできないですよね。


そんな人はきっと、悩み相談なんてできないです。
自分が相当病んでいる状態であることにすら気がついていないかもしれない。


だから、私はわかりやすく「悪」だ「毒」だとわかるものは救いがいがあると思うのです。


本当に人を壊すものは、わかりやすくない。
相手のせいにすらできないのです。

本当の「悪」は優しいフリ、愛のあるフリが上手です。
だけど、確実に自分の中の大切なものは壊されている。


そんな悪と出会ったら、色々理解して立ち上がるのに時間はかかるかもしれない。
受け入れ難い、苦しくて辛い思いを抱きながら、呼吸をする。
とてもしんどいけど、それでも進んで行くんです。



「悪」と出会うことは不幸だけど、
悪に出会わなければ、魂を成長させることはできないのです。


そして、「悪だ毒だ」と判断するよりも、そういった出会いから
理不尽な思い、不信感、怒り、憎しみ、悲しみ、絶望、いろんな思いを味わい対峙して
「わかりました」と全てを飲み込んで進むのなら、自分が自分を救えると思うのです。
人生の方があなたに注目し始めます。


決して望むものになっていない自分の目の前の人生に「YES」と答えた瞬間に、
あなたはもう昔のあなたではなくなります。

変化したあなたに人生が期待することはなんでしょうか?
それを考えながら、第二の人生をスタートさせましょう。


どんな状況でも人には乗り越えられる生命力が備わっています。
色々な情報に惑わされて、自分で考える力が弱くなってしまっている現代だけど、
本当のところではみんなちゃんとわかっているはずです。
わかりやすい言葉やカテゴリーに惑わされずに、目の前の1分を心地よく呼吸をして
過ごしてみてください。






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