今回は人生がうまくいかず行き詰まっていたり、将来の不安や過去の傷で頭がモヤモヤしている人に、おすすめしたい話です。無我になることで頭をクリアにして人生を好転させる内容を話したいと思います。その前に「瞑想」についてちょっとお話させてください。
「瞑想が人生にとって良いものだ」ということはもはや周知の事実になっていますね。なぜ瞑想が心身に良いのか、科学的に説明した論文や書籍などを読むこともできます。そして、瞑想を実践した多くの人がその効果について語っています。
瞑想の役割
私は瞑想の重要な役割の一つは、「我」を消す時間を作ってくれることだと考えています。「我」とは、世間や周りの人から言われて身に付けた自分の慣れ親しんだ考え方や価値観だと思ってください。
瞑想をすることで脳内の容積やホルモンに変化が起きて、脳(心)が落ち着いた状態になります。すると自分の思考と距離を取れるようになるのです。
「私ってこんなものの考え方をする癖があるな」
「こんな風に思っているから苦しいんだな」
「今とても嫌な気分になっているな」
など、自分の思考に気づくことが上手になります。
思考=私
ではなく、
思考を眺めている私=私
となっていくのです。(わかりずらいですがここがとても重要なので腑に落ちるまで考えましょう!)
つまり、今まで私だと思っていたものが玉ねぎの皮のように少しずつ剥ぎ落とされていく感じです。人は自分の生まれ育ってきた過程で身に付けた考えによって自分を認識します。
自分とはこういう人間だ。というのは実は自分の考え次第でいくらでも変えられるのです。
例えば、私はAさんのことをとても嫌な人だと思っていますが、友人はAさんのことを素晴らしい人だと思っています。このとき、同じ人という事実はありますがAさんに対する他人の評価はそれぞれ違います。Aさんを捉える人によって他人にとってのAさんは出来上がるのです。ということは、自分が自分だと思っている「私」に対する見方を変えれば、その「私」は徐々に変化します。
そうすると、今まで見えていなかった新しい視点やアイディアに気がつき、人生が徐々に好転していくのです。
今、何かに行き詰まっていたり、うまく行かないときというのは、今までの考え方ややり方を変えるタイミングなんだと思います。そこで今までの「我」に大人しくなってもらう必要があるのです。なぜなら、今までの自分の価値観や考え方でうまくいかなくなっているのなら、その大元である「我(自分の思考)」を一旦消す必要があります。そこで役立つのが「瞑想」というツールなんだと思います。
瞑想による無我の作り方
瞑想は意識的に我を黙らせる効果があります。呼吸に意識を集中させたり、思考に気づいたりすることで、無我のトレーニングをするのです。思考が弱まると明晰な状態で現実を受け取ることができます。先入観や思い込みが薄くなっているので、新しいアイディアややる気などが湧きます。
心の安寧やアイディアを得るためにも、まずは慣れ親しん思考を剥ぎ落とす必要があるんですね。だから、「無我」になるって大事なんです。
瞑想以外で無我を作るツール
では、私は瞑想ができているかというとそんなことはありません。ここまで効果効能がわかっているんだからやれよ!って感じですが、なかなか続かないのです(;;)
ですが、「これは『無我』を体験しているな」という瞑想の代わりのようなことは毎日しています。
それはなんなのか、答えは「思考が黙ることならなんでも」です。
皆さんもこの瞑想のようなことをしていると思います。わかりやすく具体例を出してみますね。
《瞑想代わりになるツール》
・掃除
・料理
・散歩
・お風呂
・歯磨き
・運動
・ダンス
・楽器の演奏
・絵を描くこと
・靴磨き
・華道
・アイロンがけ
・食器洗い
・洗濯
・編み物
・読書
・刺繍
・盆栽
・塗り絵
・発声練習
・ヨガ
・ピラティス
・サーフィン
・スノボ
・筋トレ
・園芸
・草むしり
などなど
華道やサーフィンなどはハードルがなかなか高いかもしれませんが、ほとんどのことは日常生活で普段私たちが行っていることです。そうなんです!私たち、実は瞑想のような状態にいつでもなれるんです。
床拭きや皿洗いをしていて心が静かな感覚になったことはありませんか?それは目の前のことに集中して取り組んでいるので「我(思考)」が消えている状態です。
頭がモヤモヤしたり人生が行き詰まってる人は、毎日の生活に集中できていないのかもしれません。
歯磨きをしていても頭は明日の心配や誰かのことを考えていませんか?
YouTubeやラジオを聴きながら掃除や料理をしていませんか?
せっかくお日様の光を浴びているのに頭はどんよりとした思考に支配されながら歩いていませんか?
と、このように私たちは意識して目の前のことに取り組まないと自動的に今までの思考に支配されます。逆に、目の前のことに集中するトレーニングを積むことで無我の時間が増やせるのです。何度も言いますが、無我の時間が増えれば脳は明晰さを取り戻し、本来の自分の潜在能力をもっともっと発揮することができます。あらゆる可能性にアクセスして(それは潜在意識とも言われますが)アイディアや希望に気づくことで人生がよりよく発展していくのです。(胡散臭いと思われそうだけど私の地味な実例を見てください)
私の実例
仕事に行き詰まっていた時に友達と温泉に行きました。露天風呂を味わっている間「無我」です。ボーっとしていると、友達があるYouTuberさんの動画が面白いと言う話をしてくれました。私は興味もなかったのですが、数日たったある日、記憶にあったそのYouTuberさんの動画を見てみたのです。
するととてもおもしろい。面白いからたくさん動画を見ていたら、その中の一つの動画で、そのYouTuberさんが仕事に対するアドバイスを言っていて、その一言が私に響きました。
今までの私ならやらないようなアドバイスでしたが、私はそのアドバイスを実行しました。そしたら、仕事がちょっとずつ入るようになっていったのです。
これも、無我の時間を取ることで得た情報というチャンスです。もちろん、すぐにアイディアが実になることばかりではありません。でも徐々に徐々に人生をよりよくしていく方向へ舵を切っているのです。
大事なことは心の筋力をつけること
みなさん、目の前のことに集中することって意外と難しいということはやってみるとわかると思います。思考って自然発生するものだからです。でも、その度に目の前のことに意識を戻す。このトレーニングが心の筋力をつけることになります。
瞑想自体や集中できることが大事なのではなく、思考が浮かんだら今目の前のことに意識を戻す筋力をつけることが大事なのです。
これは科学的に言うと、脳の部位の働きや神経伝達ホルモンを変えるということなんだと思います。
このことを踏まえて、無我になるための大事なポイントがあります。
それは、瞑想の代わりになるのは能動的なこと(受動的でないこと)を選ぼうということです。瞑想もそうなんですが、呼吸に意識を向ける、浮かんできた思考に気づく、という行為は自分から意識して行っています。つまり能動的です。
本を読んで想像力を働かせることも、サーフィンで波に乗ることも、自分から「無我」を作り出しています。では、逆に瞑想にはならないものはなんなのか、こちらも例に出してみますね。
瞑想代わりにならないツール
《瞑想代わりにならないツール》
・SNSを見る
・テレビ、YouTube、サブスク動画などの視聴
・ゲーム
・ネットサーフィン
これらのことは瞑想の代わりにはなりません。なぜかというと、無我を作る筋力を作れないからです。ゲームや映画は確かにその世界に入り込み、自分という存在を忘れることができます。脳のある部分はリラックスするし、刺激も与えられるでしょう。でも、これらのことは与えられた刺激に反応しているだけで、自分から能動的に無我を作り上げていないのです。
一時的な快楽や意識の変革は起こすかもしれませんが、きっかけにはなっても、自分という人生を継続して変えていく無我の筋力はつかないのです。
もちろん、これらのことが悪いわけではありません。私はゲームやSNS、サブスク動画など大好きです!これらから得た楽しいという気分は生きていく上でとても大事です。ここではあくまでも瞑想代わりになるかならないかの話の視点で言っています。
貪欲に無我の時間を作ろう
さて、話をまとめますと、日常生活でできる無我のトレーニングを貪欲に行うことで人生がより良く発展していくという結論です。もちろん瞑想もできる人はしてください。
せっかく今を生きているのに、頭の中は未来や過去、誰かのことでいっぱいだと、今を生きることができなくなります。
無我とは、目の前のことと一体化すること。つまり今を味わうことでもあります。呼吸を味わう。お皿洗いの感覚を味わう。筆のタッチを味わう。思考を消して今の感覚を味わうことはとても豊かな人生をすでに送っています。
そうすると、行き詰まっていた自分の慣れ親しんだ思考が徐々に溶けていき、クリアな脳で物事が判断できるようになります。自分にとって幸せな人生を選択できる力がつくのです。
余計な思考がなければ、人は動ける範囲も広がります。チャンスにも気づきやすくなります。これは、今までの自分だったらチャンスだとも思わないようなことが実はチャンスだと気づくようになるんだと思います。今までの自分の思考が黙るから、今までと違う視点で物事が見れて、チャンスと捉えることができるということですね。
私はこの「無我」の恩恵を体験しているので貪欲に無我になれる状況を探しています。近所の公園の草むしりも率先して参加します。
仕事で草むしりを断った日は、「あぁ、人生の損失をしてしまった…」と悔やみます。
現実的にはボランティアの草むしりよりも仕事でお金を稼いだ方が金銭的にも実績の面でも豊かになりそうですが、人生とはそんな表面的なものではありません。草むしりで得られる無我の時間は、この先の私の人生にとって、今目の前の仕事よりも大きな豊かさを与えてくれるのです。
とはいえ、現実的に今の支払いや生活のために働くことは大事です。無我の時間を上手に取り入れて現実をより豊かにしていきたいですね。
無我の時間を貪欲に見つけて、人生を豊かにクリエイトしていきましょう(^^)
YouTubeでも話してるのでどうぞご視聴ください(╹◡╹)
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#瞑想
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